自主制作映画 月の華

知り合いが主催するSTUDIO MYSTの自主制作映画、「月の華」を見てきた。京都造形大学の映像ホールでの完成披露上映会。

強盗のテルは警察に追われて民家に逃げ込むが、帰宅した家主の瑠奈と鉢合わせ。瑠奈はテルをヘルパーと勘違いし、家事を言いつける。表に出られないテルは、しぶしぶ瑠奈の言うことを聞くのだが…というストーリー。

役者さんが魅力的。気丈で冷たい印象とは裏腹に、打ち解けると天真爛漫っぷりをさらけ出す瑠奈。だるそーに話すテルはいかにも凶暴なチンピラって感じなのだけど、どこか繊細な優しさを覗かせる。いったいどうなるんだろうというハラハラ感が30分の長さを感じさせない。京都の古い町の細い路地、心地よい関西弁、障子を照らす月の光、薄暗い中に無数の折り紙。ビジュアル面にもコダワリを感じる。

STUDIO MYSTの三番目となる今作品。映画作りの小手調べ的な作品から、段々と本格的な作品へと成長している。最初は知り合いの作品だからと見ていた部分があったのだけど、今はもう、そんな身内びいきは必要ない。自主制作という様々な面で制約がある中、よくこれだけできるな。次回作も楽しみにしてます。