マジェスティック

深夜映画で、不覚にもポロポロ泣いてしまった。ジム・キャリー主演の「マジェスティック」。

1950年代の戦後間もないアメリカ。ハリウッド映画界で吹き荒れる赤狩りの嵐に巻き込まれようとしていたジム・キャリー演ずる新進の脚本家ピーターは、車の事故で川に転落し記憶を失い、とある田舎町に流れ着く。大戦で数多くの若者を失い悲観にくれていた町の人々は、出兵して帰らぬ映画館主の息子ルークに瓜二つのピーターを人違いし、英雄の帰還を町をあげてのお祭りで迎える。記憶が戻らず自身の正体が分からないピーターは父の映画館の復興を通して心温かい町の人々に触れ、ルークとして溶け込んでゆくのだが...

ルークを慕う町の人、幼馴染の婚約者、そして年老いた父とのふれあいが、もうもう、思い出してもウルウルしてしまう。主人公が脚本家だからか、セリフがとても洗練されていてお洒落。ジム・キャリーも風貌が古き良きアメリカの時代にとても馴染んでおり、変にジム・キャリーらしさが前面に出ていないところも良かった。

ハリウッド映画界で共産主義者弾圧の歴史があったのは聞いたことがあったのだけど、大変な運動だったんですね。アメリカは行き過ぎる国民性なんですかねぇ。あと、世界大戦ではアメリカにも大きな犠牲があったんだなぁと、しみじみ思った。