クラシック音楽と作文

中学生の時、音楽の授業で「クラシック音楽を聴いて思い描いたことを作文しなさい」という課題が出た。音楽室でカセットテープが再生され、皆で聴き入る。自分はそのクラシックを聴いて、当時テレビで見たばかりの「2001年宇宙の旅」の冒頭部分、無重力の宇宙ステーション内部を進む宇宙飛行士の様子を思い浮かべた。映画中でも優雅に宙を泳ぐ光景に管弦楽団のBGMがかかっていて、すごく気に入っていたのだ。この感動を伝えるがために、もう、ノリノリで事細かく光景を描写したのだった。

しかし、音楽の先生の評価は不可。音楽を聴きなおし、作文を再提出しなさいとのこと。ど、どうして?一生懸命書いたのに!後日、他の十数人と共に放課後音楽室へ集合。また同じ音楽が流れる。今回は音楽は聴かずに、「高原の牧場を馬がのんびりと…」みたいな内容で、先生が求めていそうなのを適当に書いて提出した。

結果、「とても良いです!やればできるじゃないですか!」と、好評価をいただいた。あぁ、そうか。これは自由な発想とか表現とかそういうのじゃなく、「空気読め」という授業だったんだなぁ。勉強になりました。クラシック、嫌いになりましたけど。